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キッズランドは今年、創立30周年という大きな節目の年を迎えました。
この30年の歩みは、子どもたち一人ひとりの育ちとともにあり、保護者の皆さま、地域の方々とのつながり、そして日々の出会いの積み重ねによって育まれてきたものです。
この記念すべき年に、私たちは「未来へとつながる体験」として、子どもたちと一緒に植樹活動を行いました。
活動には、「命を育む体験を通して、未来とつながること」「子どもたちが自然とともに生きる感性を持ち、自分自身が“未来をつくる一員”であることに気づくこと」そんな願いが込められています。
森に触れ、命を植える
当日は、子どもたちがわくわくした様子でバスに乗り込み、森林公園へ出発しました。
「どんな木を植えるの?」「木ってどれくらい大きくなるの?」と期待の声があがり、心はすでに森へと向かっていました。
公園に到着すると、スタッフの方から「木は空気をきれいにし、たくさんの命を守ってくれる存在」と教えていただき、子どもたちは目を輝かせながら話に耳を傾けていました。
そしていよいよ植樹の時間。
ピンクの旗が立つ場所へ2人1組で向かい、「ぼくが木を支えるね」「もう少し掘ろう」と協力しながら苗木を植えていきました。
初めは戸惑いもありましたが、「できた!」という達成感が子どもたちを次第に前向きに変えていきました。
やがて「もう1本植えてもいい?」「さっきより上手にできたよ!」と自発的な声があがるようになり、活動の終わりには「まだやりたい!」「あと1本だけ!」と名残惜しそうにする姿も見られました。
心に芽生えたもの
「ちゃんと育ちますようにってお願いしたよ」
「この木、ぼくより大きくなるのかな」
そんな言葉の中には、命へのまなざし、自然への気づきが確かに育ち始めているのを感じました。
帰りのバスでは、「明日、大きくなってるかな?」「来年また見に来たいね」と話が止まらず、仲間と一緒にやり遂げたことの満足感と、自然とのつながりが心に刻まれていることが伝わってきました。
育ててきたもの
キッズランドが運営している保育園、認定こども園では日頃から、野菜の栽培や土に触れる活動を通して「いのちを育むこと」の大切さを伝えていますが、今回の植樹体験は、自然の中で“森の一部を自分の手で生み出す”という、より広く深い学びとなりました。
仲間と助け合い、自然に働きかけるという経験は、楽しさだけでなく、難しさや誇らしさも伴い、それらすべてが子どもたちの心にしっかりと刻まれました。
この体験は、決して一過性のイベントではなく、
「自分の手と心で育てた未来への贈り物」として、子どもたちの中で育ち続けてくれると信じています。
そしていつか大人になったとき、自分が植えた木を見に訪れ、「あのとき楽しかったな」「保育園でいっぱい遊んだな」と思い出してくれたら、これ以上嬉しいことはありません。
絆という森をこれからも
この30年間に出会ったすべての子どもたち、保護者の皆さま、地域の方々。
そのつながりの一つひとつが、私たちの園を形づくってきました。
私たちが育ててきたのは、木だけではなく、人と人との絆、関係性という「森」です。
この先も、多様性を受け入れ、誰もが安心して過ごせる“森”を、子どもたちとともに育て続けていきます。